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外回り営業の「事業場外みなし労働」——スマホ時代にはほぼ成立しない(阪急トラベルサポート事件)

2025-12-16

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5秒でわかる結論

事業場外みなし労働時間制(労基法38条の2)を解説。「労働時間を算定し難いとき」の要件、行程表・報告義務・随時指示がある添乗員は該当しないとした阪急トラベルサポート事件(最二小判平26.1.24労判1088号5頁)、携帯・業務アプリ普及で適用範囲が極めて狭いこと、誤用時の残業代リスクまで。

「営業は一日中外にいて見えないから、みなし8時間にしよう」——その制度は確かに存在しますが、最高裁はすでに門を狭く閉じました。スマートフォン時代、「見えない」は「算定できない」を意味しません。

制度(労基法38条の2)

労働者が事業場外で業務に従事し、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなします(通常必要時間が所定を超える場合はその時間。労使協定で定めて届出)。要件の核心は「算定し難い」です。

阪急トラベルサポート事件のインパクト

海外ツアー添乗員の事案(最二小判平成26年1月24日労判1088号5頁)では、①会社が旅程表で業務内容を事前に具体的に指定②会社携帯の携行で随時指示・報告が可能③帰国後に添乗日報で詳細に報告——という事情から、労働時間を「算定し難い」とはいえないとされ、みなしの適用が否定されました。

この3要素(事前指定・随時連絡・事後報告)は、現代の外勤業務の標準装備そのものです。業務用スマホ+スケジュール共有+日報のある会社では、みなしはほぼ確実に否定されます。

まだ成立し得る場面(極めて狭い)

誤用の代償と代替策

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-12-16)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

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