台湾に里帰りしたら在留資格が消える?——みなし再入国許可の落とし穴
2026-05-13
5秒でわかる結論
1年以内(特別永住者は2年)に再入国する出国なら再入国許可は原則不要です(みなし再入国許可・入管法26条の2)。ただし出国時のEDカードのチェック漏れ・1年超の未帰国・在留期限切れで在留資格は消滅し、海外からは延長できません。
「旧正月に3週間台湾へ帰る」——問題ありません。「病気の母の介護で台湾へ、1年半になるかも」——これは事故になります。境界線はどこでしょうか。
みなし再入国許可
有効なパスポートと在留カードを持つ中長期在留者が、出国後1年以内(特別永住者は2年)に再入国して従前の活動を続ける場合、原則として再入国許可を受けたものとみなされます(入管法26条の2)——事前申請不要・手数料無料です。ただし注意:
- 出国時に入国審査官へみなし再入国の利用を表明(EDカードの該当欄にチェック・在留カードを提示)——このチェックを忘れると形式上「単純出国」=在留資格消滅のリスクがあります。自動化ゲート利用時も在留カードの提示が必要です。
- 在留期限が先に来る場合は期限が優先:在留期限が残り3か月の人のみなし再入国の実質的期限は3か月です——1年ではありません。
- 海外では延長できません:みなし再入国許可は海外で一切延長できません——感染症・病気などの不可抗力でも原則救済されません(領事館への相談は可能ですが制度上は厳格です)。超過した瞬間に在留資格は消滅し、COEからやり直しです。
1年を超える予定なら:正規の再入国許可
- 事前に入管へ再入国許可を申請(入管法26条):1回有効3,000円・数次有効6,000円、有効期間は最長5年(在留期限の範囲内)。
- 海外滞在中に期限が迫った場合、在外公館で延長申請が可能(最長1年・通算6年を超えない範囲)——みなしとの決定的な違いです。
- 長期介護・海外研修・育児など1年を超え得る出国は、出国前に正規の許可を取るのが鉄則です。
永住者・経営者の追加の注意
- 永住者も同じルールです——長期の離日自体で永住が直ちに取り消されるわけではありませんが、生活基盤が海外へ移った実態(住民票の除票・納税の中断)が積み重なると、再入国時の審査・将来の各種手続にマイナスです。住民税・国保・年金の出国時手続(海外転出届)も整理を。
- 経営・管理ビザの方:長期不在中「誰が経営しているのか」——更新時に事業の実態と本人の関与が見られます。代表者が長期離日する場合の体制説明を準備してください。
- 会社側:外国人社員の長期一時帰国では「みなしか正規か」「在留期限」の確認が労務管理の一部です——帰ってこられない社員と消滅したビザ、損をするのは会社です。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-05-13)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。