ワーキングホリデーの台湾人を雇うとき——時間無制限、ただし地雷が3つ
ワーキングホリデーの雇用を解説。日台ワーホリは2009年開始・年1万人枠・18〜30歳、在留資格は特定活動(告示)、就労時間の制限なし(風俗営業等は禁止)、1年限り・更新不可、雇用状況届出の要否、社会保険・雇用保険の適用、本採用したい場合の在留資格変更ルートまで。
ワーキングホリデーで来日する台湾の若者は、飲食・小売・観光業の即戦力です。制度上は留学生より使いやすい(時間無制限)一方、固有の地雷があります。
制度の基礎。日台間の枠組みは2009年開始。対象は18〜30歳の台湾居住者、在留資格は「特定活動」、期間1年(更新不可)、年間枠1万人。目的は「休暇が主・就労は従」(旅行資金を補う付随的就労)です。
留学生アルバイトとの違い。①時間無制限:週28時間の制約がなくフルタイム可。②資格外活動許可が不要:特定活動の指定書の範囲内で就労できます。③雇入れ時の確認は、在留カードの「特定活動」+パスポートに貼付された指定書(禁止事項が記載)。
3つの地雷。①風俗営業関係は絶対禁止:スナック・パチンコ店・麻雀店・ゲームセンター等では厨房や清掃でも不可。指定書に明記されており、違反は資格外活動です。②1年で終了・延長不可:シフト計画に在留期限を組み込み、期限後の継続雇用(=不法就労)を防ぐ。残ってほしい人材は技人国・特定技能等への在留資格変更を(国内変更は原則可能ですが資格該当性が必要)。③「労働漬け」運用の否定リスク:1年間同一職場でフルタイム・休暇の実態ゼロという使い方は、制度趣旨との乖離として次回の入国・変更申請で不利に評価され得ます。
労働法・社会保険は全部適用。労基法・最低賃金・労災は当然適用。雇用保険は週20時間以上かつ31日以上の見込みで加入(外国人雇用状況届出も忘れずに)。健康保険・厚生年金は適用事業所のフルタイム(または4分の3基準)で加入義務。1年で帰国する人は厚生年金保険料を脱退一時金で一部取り戻せるので、退職時に案内してあげてください。雇用条件書は中国語版の併記を推奨します(労働条件明示の多言語化は雇用管理指針の要請です)。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-04-11)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。