借主が法人だと家賃から20.42%引かれる——非居住者オーナーの源泉徴収
2025-08-12
5秒でわかる結論
非居住者が所有する日本の不動産では、借主が法人・個人事業者の場合、賃料支払時に20.42%の源泉徴収が必要です(所得税法212条)。例外は個人の自己居住用。帰国後も賃貸を続けるオーナーの実務。
台湾に帰国後、東京の物件を賃貸に出す——借主が法人または個人事業者の場合、家賃の支払時に20.42%を源泉徴収して税務署に納める必要があります。「家賃が減っている」と気づいて初めてこの制度を知るオーナーは少なくありません。
ルール
- 非居住者に日本国内の不動産の賃料を支払う場合、支払者は原則20.42%の源泉徴収が必要です(所得税法212条)。
- 例外:支払者が個人で、自己または親族の居住用に借りている場合は源泉不要。つまり一般の個人入居者なら通常源泉なし、法人契約(社宅・事務所)や転貸業者が借主なら源泉ありです。
- 義務者は支払う側ですが、オーナー側も構造を理解していないと「家賃の滞納」と誤解することになります。
オーナー側の精算
- 源泉された税額は前払いです。非居住者オーナーは翌年、日本の不動産所得について確定申告を行い、実際の税額(収入−必要経費)との差額を精算します。管理費・修繕費・固定資産税・減価償却を経費計上すると還付になる例が多いです。
- 申告・納付は納税管理人(所得税法117条)経由で。管理会社・税理士への委任が一般的です。
管理実務の注意
- 借主が個人から法人に変わった瞬間(社宅契約化等)に源泉義務が発生——管理会社はオーナーの居住者ステータスを借主側に伝える必要があります。
- オーナーの出国・帰国(居住者⇄非居住者の切替え)の際は管理会社と借主に通知し、前後の処理を記録に残す。
- 家賃設定時に源泉のキャッシュフロー影響(毎月の手取り減・翌年還付)を資金計画に織り込む。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-08-12)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。