カスハラ客への取引拒絶・出入禁止の法律構成
2026-10-15
5秒でわかる結論
カスハラ客への取引拒絶・出入禁止を解説。契約自由の原則(民法521条)による単発取引の拒絶、2023年12月施行の改正旅館業法5条による迷惑客の宿泊拒否、医療の応招義務の例外、継続的契約の信頼関係破壊構成とハラスメント解除条項、記録→警告→出入禁止通知→建造物侵入・不退去罪(刑法130条)・仮処分の段取り、不当差別との区別まで。
契約締結の自由(民法521条)により、単発取引で誰と取引するかは事業者の自由が原則で、カスハラ客の入店・取引拒絶は原則可能です。例外は締約強制のある公益事業や医療の応招義務等で、国籍等を理由とする不当差別とは厳格に区別する必要があります。
業種別の整理
- 旅館業では2023年12月施行の改正旅館業法5条により、過重な負担を伴う要求を繰り返す迷惑客の宿泊拒否が明文で可能になりました。医療の応招義務にも暴力・診療妨害等による信頼関係破壊の場面で正当事由の余地があります。継続的契約は、信頼関係破壊構成に加え、従業員へのハラスメントを解除事由とする条項の整備が定石です。
出入禁止の手順
- 記録の集積→書面警告→出入禁止通知(範囲・期間明記)→無視して立ち入れば建造物侵入罪・不退去罪(刑法130条)の通報、執拗な場合は来店禁止・面談強要禁止の仮処分という段取りです。B2Bでは自社側の優越的地位濫用(独禁法・中小受託取引適正化法(旧下請法))の視点も双方向で確認します。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-10-15)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。