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「月給30万円(固定残業代含む)」の落とし穴——80時間分が全部無効とされた判決

2026-01-08

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5秒でわかる結論

固定残業代は基本給と明確に区別できなければ無効。80時間分の設定は公序良俗違反で全部無効——東京高裁判決の教訓と設計チェックリスト。

雇用契約書に「月給30万円(固定残業代含む)」——この書き方には落とし穴があります。

日本の固定残業代制度が有効となる条件は厳格です。基本給がいくらか、固定残業代がいくらか、何時間分の残業に相当するか、明確に区別できること(判別可能性)が必要です。区別できなければ、その全額が「基本給」として扱われ、残業代はより高い単価で計算し直しになります。また、固定分を超える残業には別途支払いが必要で、「残業代込み」=「残業はすべて無料」ではありません。

ある事件では、月給約26万円のうち約10万円が「80時間分」の固定残業代とされていました。東京高等裁判所(平成30年10月4日判決)は、月80時間は過労死リスクが認定され得る水準の残業であり、これを前提とする固定残業代は公序良俗に反し無効と判断。「せめて45時間分は有効」という会社の主張も退け、全部無効としました。その結果、10万円は通常の賃金の一部となって残業代の算定基礎が上がり、会社はより高い単価で残業代全額を支払うことになりました。

経営者への実務対応:設計チェックリスト

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-01-08)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

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