職場の熱中症対策義務化——2025年6月施行の安衛則改正
2026-04-06
5秒でわかる結論
職場の熱中症対策義務化を解説。2025年6月1日施行の労働安全衛生規則改正によるWBGT28度以上・気温31度以上での報告体制整備・重篤化防止手順作成・周知の義務(罰則あり)、従来からの予防対策、業務中の熱中症の労災該当性と安全配慮義務違反の民事責任、外国人労働者への多言語周知まで。
2025年6月1日から、職場の熱中症対策は罰則付きの法的義務になりました。
新しい義務(労働安全衛生規則改正)
対象はWBGT28度以上または気温31度以上の環境下で連続1時間以上または1日合計4時間超の作業です。事業者の義務は次の3点です。
- ①報告体制の整備:自覚症状者・発見者からの報告先と連絡方法を事前に定め周知する。
- ②実施手順の作成:作業離脱・身体冷却・医療機関への搬送など重篤化防止の手順を定める。
- ③関係労働者への周知。違反には6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金があります。
従来からの対策
- WBGT値の測定、休憩の確保、通風・冷房、水分・塩分補給、健康状態の確認などの予防対策は従来から求められており、新義務は「発症後の初動」を法制化したものです。
発症したら:労災
- 業務中の熱中症は業務災害です(労基法施行規則別表第1の2に明記)。対策を怠った会社には安全配慮義務違反の民事賠償責任も生じ得ます。
外国人労働者への周知
- 周知は労働者が理解できる言語で行ってこそ実効性があります。症状を示す母語カードや翻訳アプリの活用が実務的です。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-04-06)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。