日本で子どもが生まれたら——14日以内に出生届、30日以内に在留資格。1日も猶予はない
2025-10-06
5秒でわかる結論
出生から14日以内に出生届(戸籍法49条。外国人同士でも必要)、両親とも外国人なら30日以内に在留資格取得申請(入管法22条の2)。忘れると子が不法残留状態に。日台ハーフの国籍・児童手当・出産育児一時金も整理。
日本で生まれた子どもの手続には厳格な期限があり、親の国籍の組合せによってやるべきことが全く異なります。まず2つの数字を覚えてください:14日と30日です。
全員に必要:出生届(14日以内)
- 出生から14日以内に市区町村へ出生届を提出します(戸籍法49条)。病院が交付する「出生証明書」と一体の用紙です。
- 父母とも外国人でも提出が必要です(戸籍法25条2項)——「外国人の子は日本の戸籍手続は不要」というのは誤解です。届出により住民票が作成され、その後の健康保険・児童手当はこれが前提になります。
父母とも台湾人(外国人)の場合:30日以内に在留資格
- 子は日本国籍を取得しません(日本の国籍法2条は父母両系血統主義で、出生地主義ではありません)。子は出生とともに在留資格のない状態となるため、出生の日から30日以内に入管へ在留資格取得の申請が必要です(入管法22条の2第2項)。出生後60日以内は適法に在留できますが、申請期限は30日です。混同しないでください。
- 通常は親に対応する資格を取得します(親が技術・人文知識・国際業務→子は家族滞在、親が永住者→永住の申請が可能)。
- 忘れた場合の結果は深刻です:60日の経過後、子は不法残留の状態になります。実務上は在留特別許可などの救済がありますが手続は重く——忘れていたことに気づいたら直ちに入管か弁護士に相談し、放置しないでください。
- 台湾側の手続として、代表処での出生登記とパスポートの申請も行います。
父母の一方が日本人の場合
- 婚姻中に生まれた子は自動的に日本国籍を取得し(国籍法2条1号)、在留資格は不要です。台湾籍も併有できます——日本法が許容する重国籍状態は成年後まで続き、国籍法14条により20歳まで(18歳以後に取得した場合は取得から2年以内)に国籍の選択が必要ですが、台日重国籍の実務上の扱いは個別に相談することをおすすめします。
- 未婚の場合:日本人父が胎児認知(出生前の認知)をすれば子は出生と同時に日本国籍を取得します。出生後の認知の場合は国籍法3条の届出により取得します。認知がなければ子は母の国籍のみとなり、在留資格が必要です。
その後すぐやること
健康保険の加入(出生時から被扶養者)、児童手当の申請(出生の翌日から15日以内に申請しないと支給月が漏れます——児童手当法)、出産育児一時金(健康保険。2023年4月から50万円)。いずれも出生届+住民票が前提なので、14日の期限が実際にはすべてに連動します。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-10-06)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。