年末調整とは何か——11月に会社から渡されるあの書類の束、外国人従業員はどう書くか
2025-11-28
5秒でわかる結論
会社が12月に1年分の源泉所得税を精算するのが年末調整(所得税法190条)。提出するのは扶養控除等・保険料控除・基礎控除兼配偶者控除等の3枚。生命保険料控除やiDeCo、台湾の扶養親族も反映できる。間に合わなければ確定申告で。
11月、会社から意味のわからない書類の束を渡され「月末までに提出」と言われる——それが年末調整の書類です。きちんと書けば、12月の給与に還付が乗ることがあります。
年末調整は何をしているのか
毎月の源泉所得税は概算です。会社は年末に、あなたの実際の状況(扶養家族・保険料など)に基づいて年間の税額を計算し直し、引きすぎは還付、不足は追加徴収します(所得税法190条)。対象は扶養控除等申告書を提出した年収2,000万円以下の従業員で、アルバイトも対象です。
提出する3枚
- ①扶養控除等(異動)申告書:配偶者・扶養親族を記載します。この提出があって初めて翌年の源泉税が甲欄になります(給与明細の記事参照)。扶養家族がいなくても提出が必要です。
- ②保険料控除申告書:生命保険料・地震保険料・自分で払った国民年金など。保険会社から10月頃届く控除証明書の添付が必要です——捨ててしまったら再発行を依頼できます。
- ③基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書:基礎控除(2025年の税制改正後は所得に応じ最高95万円)・配偶者(特別)控除の計算用です。
外国人特有の論点
- 台湾の家族も扶養親族にできます(国外居住親族の扶養控除)——ただし要件は厳格で、親族関係書類+送金関係書類が必須、30〜69歳の親族は原則年38万円以上の送金などが求められます(詳細は国外扶養の記事参照)。適当に書いて発覚すれば追徴+加算税です。
- iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)——節税効果が大きいので、証明書の添付を忘れずに。
- 年末調整で処理できないもの:医療費控除・ふるさと納税(確定申告を使う場合)・初年の住宅ローン控除・副業収入——これらは自分で確定申告します(2月16日〜3月15日)。
- 年の途中で退職した人・年末前に帰国する人には年末調整がありません——出国前に準確定申告をするか納税管理人を指定してください。多くの場合還付になります。みすみす国庫に置いていかないように。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-11-28)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。