離婚したら配偶者ビザはどうなる——14日以内の届出、6か月が危険ライン
2026-02-10
5秒でわかる結論
配偶者ビザの人が離婚したら14日以内に入管へ届出(入管法19条の16)。正当な理由なく6か月配偶者活動なしで在留資格取消し(入管法22条の4第1項7号)。離婚定住の実務要件・日本人実子の監護養育ルート・不受理申出。
「日本人の配偶者等」で在留する人が離婚(又は配偶者と死別)しても、在留資格が直ちに消えるわけではありません。ただし2つの重要な期限があります。
2つの期限
- 14日:離婚・死別から14日以内に、入管へ「配偶者との死別又は離別」の届出が必要です(入管法19条の16第3号)。オンライン・郵送でできます。届出を怠ると罰則(20万円以下の罰金)があり、その後の審査の心証にも影響します。
- 6か月:配偶者としての活動を正当な理由なく6か月以上行わないことは、在留資格の取消事由です(入管法22条の4第1項7号)。離婚後、配偶者資格のまま何もしないでいると6か月前後で危険域に入ります——それまでに在留資格を変更しましょう。
- 在留期限自体がまだ残っていても同じです。取消手続の前には意見聴取がありますが、賭けるべきではありません。
離婚後の進路
- ①就労資格:大学の学歴や実務経験があり、合致する仕事が見つかれば「技術・人文知識・国際業務」などへの変更。
- ②定住者(いわゆる離婚定住):法務省告示外の裁量許可です。実務では、婚姻の実体の継続期間(おおむね3年以上が一つの目安)・在日年数・独立の生計能力・納税・日本語能力・(子がいる場合)監護養育の状況が見られます。婚姻期間が短い場合はハードルが高いです。
- ③日本人の実子を扶養する場合:離婚後に親権を取得し、日本国籍の子を現に監護養育しているなら、婚姻期間が短くても「定住者」が許可される方向性が強いです(監護養育型の定住)。
- ④永住者の配偶者等も同様の考え方です。もともと永住者本人であれば影響はありません。
子ども・お金の問題
- 日本の離婚は協議離婚が多数ですが(民法763条)、届出の前に親権(2026年4月以降に成立する離婚からは共同親権も選択可能——改正民法819条)・養育費・面会交流・財産分与(民法768条。原則2分の1)を話し合い、書面化(公正証書)しておきましょう。
- 相手が勝手に離婚届を出すリスクには、市区町村への不受理申出(戸籍法27条の2第3項)で備えられます。
- 日本人配偶者が「ビザを更新させない」と圧力をかけてくる場合——在留審査は入管の判断であり、配偶者の権限ではありません。DVがある場合は特別な保護(DV防止法・入管の特別な配慮)があります。まず配偶者暴力相談支援センターか弁護士に相談してください。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-02-10)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。