障害のある社員への合理的配慮義務——会社に何を求められるか
2026-09-19
5秒でわかる結論
障害のある社員への合理的配慮義務を解説。障害者雇用促進法の差別禁止(34条・35条)と合理的配慮提供義務(36条の2以下)、手帳の有無が絶対条件でないこと、過重な負担による免除の限界、本人の申出から始まる建設的対話のプロセス、法定雇用率2.5%(2026年7月から2.7%予定)、2024年4月の障害者差別解消法改正まで。
障害(精神・発達障害を含む)のある労働者への調整は、会社の法的義務です。
法的枠組み
- 障害者雇用促進法は、障害者への差別禁止(34条・35条)と合理的配慮の提供義務(36条の2〜36条の4)を定めています。
- 対象は身体・知的・精神(発達障害を含む)で、手帳の有無は絶対条件ではありません。
- 事業主にとって「過重な負担」となる場合は免除されますが、単なる面倒は過重な負担ではありません。
合理的配慮の具体例
- 時差出勤・テレワークの活用、指示の書面化・視覚化、通院時間の確保、座席・設備の調整、面談頻度の増加など。
手続:申出から始まる建設的対話
- 本人の申出→建設的対話→措置の合意→定期的な見直し、が基本プロセスです。開示範囲も対話で決め、プライバシー保護が前提です。
- 対話を拒否・放置する会社は配慮義務違反となり、行政指導のほか、安全配慮義務違反等による損害賠償が認められた裁判例もあります。
関連制度
- 法定雇用率は民間2.7%(2026年7月1日から引上げ。従来は2.5%)——37.5人以上の規模で1人以上の雇用義務。
- 2024年4月からは障害者差別解消法の改正により、民間事業者の顧客等への合理的配慮も義務化されました。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-09-19)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。