子が3歳になるまで6時間勤務にできる——時短勤務(育介法23条)の権利内容
2026-01-14
5秒でわかる結論
3歳未満の子を育てる労働者の所定労働時間短縮措置(原則6時間。育介法23条)を解説。2025年改正の3歳〜小学校就学前の柔軟な働き方措置、時短中の賃金・社会保険まで。
保育園の送迎が定時退社では間に合わない——日本法は「3歳まで」について明確な権利を定め、2025年からは「3歳〜小学校入学前」にも新しい仕組みができました。
3歳未満:時短勤務の措置義務(育介法23条1項)
- 会社は所定労働時間の短縮措置を必ず用意しなければなりません——原則1日6時間の選択肢(7時間など複数併設も可。ただし6時間は必須)。
- 対象:3歳未満の子を養育する労働者——男女問わず・パートにも適用。例外は、日々雇用・1日の所定が6時間以下の人、労使協定で除外された「雇用1年未満」「週2日以下」の人です。
- 時短が困難な業務(労使協定で除外)には、フレックス・時差出勤・保育施設などの代替措置義務があります。
お金と査定
- 賃金:短くなった時間分の比例減額は適法です(8時間→6時間=75%)。比例を超える減額(基本給を一律7割にするなど)は違法のおそれ。
- 賞与・査定:時短の「取得」を理由とする不利益取扱いは禁止(育介法23条の2)——勤務時間比例を超える賞与減額や一律最低評価は違法です。
- 社会保険:時短で標準報酬が下がったら「養育期間標準報酬月額特例」を申し出る→年金は時短前の報酬で計算されます(厚年法26条)——申請しないと損をする必須手続です。
2025年4月改正:3歳以降
- 3歳〜小学校就学前:会社は①始業時刻変更(時差出勤・フレックス)②テレワーク(月10日)③保育施設④養育両立支援休暇(年10日)⑤時短勤務から2つ以上を選んで提供する義務(柔軟な働き方措置)——労働者はその中から選んで使います。
- 残業免除(所定外労働の制限)の請求権も小学校就学前まで拡大されました(旧:3歳まで)。
拒否されたら
「うちに時短制度はない」は理由になりません——措置義務は法律が直接課すものです。都道府県労働局雇用環境・均等部への相談→助言・指導・調停(無料・非公開)。請求を理由とする解雇・降格は23条の2違反で無効・損害賠償の対象です。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-01-14)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。