国民年金が払えない——「免除・猶予」を申請すれば未納ではない。放置が一番損
2026-02-18
5秒でわかる結論
払えないなら免除・納付猶予の申請を(国民年金法90条・90条の3)——免除なら障害年金の資格も年金額の一部も残り、永住審査でも義務違反にならない。未納はすべて失う。脱退一時金は2026年4月から上限8年分に。
離職中・収入が不安定で、国民年金の月17,510円(2025年度)が払えない——最悪の選択は「放置して払わない」ことです。免除・猶予を申請すれば、法律効果が全く違います。
誰が国民年金を払うのか
日本に住所のある20〜60歳は全員が被保険者です(国民年金法7条)——外国人も同じです。会社員(厚生年金加入者)は別途払う必要はありません。自営業者・留学生・無職の期間は第1号被保険者として自分で納付します。
払えないときの制度
- 免除(全額・4分の3・半額・4分の1):本人・配偶者・世帯主の前年所得で審査されます(国民年金法90条・90条の2)。
- 納付猶予:50歳未満で、本人と配偶者の所得が基準以下の場合(国民年金法90条の3)。
- 学生納付特例:留学生も使えます。
- 申請は市区町村の年金窓口か年金事務所へ。2年1か月までさかのぼって申請できます。
「免除」と「未納」は天と地の差
- 障害・遺族年金の資格:免除・猶予の期間は資格期間に算入されます——万一事故で障害を負ったとき、免除を取っていれば障害基礎年金を受給できますが、未納期間が多いと受給できません(保険料納付要件)。
- 老齢年金:全額免除の期間も年金額に2分の1が反映されます(国庫負担分)。未納はゼロです。
- 追納:免除・猶予分は10年以内なら後から納められます(国民年金法94条)。未納は2年分しかさかのぼれません。
- 永住・帰化の審査:年金の納付状況は「公的義務の履行」として審査対象です。正規の免除・猶予は義務違反ではありませんが、単純な未納は明確なマイナス事実です。この点が外国人にとって最大の実益です。
帰国する人:脱退一時金
年金を払ったが帰国する——6か月以上納付した人は出国後2年以内に脱退一時金を請求できます(国民年金法附則9条の3の2)。支給上限は現行5年分で、2026年4月からは上限が8年分に引き上げられます(2025年成立の年金制度改正法)。脱退一時金を受け取るとその期間の年金記録は消滅します——将来また日本に長く住む可能性がある人は、よく考えてから請求してください。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-02-18)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。