社長の急死——会社に起きることと直ちにすべきこと
2026-06-19
5秒でわかる結論
社長急死時の実務を解説。株式の準共有と権利行使者の指定(会社法106条・持分価格の過半数)、代表取締役の補選、取締役ゼロ時の一時取締役選任申立て(346条2項)、口座凍結・代表印の承継、経営者保証債務の相続と相続放棄(民法915条)の両難、遺言・保険・株式集中などの生前対策まで。
中小企業の社長は大株主・代表取締役・連帯保証人の三位一体であり、急死により三つが同時に機能停止します。
株式と機関
- 株式は遺産分割までは相続人の準共有となり、権利行使者の指定・通知(会社法106条・持分価格の過半数で指定)がなければ株主総会が機能しません。代表者は取締役会決議で補選できますが、取締役が1人の会社では機関が全滅し、利害関係人の申立てによる一時取締役・一時代表取締役の選任(346条2項・351条2項)まで契約・支払・訴訟が停滞します。
資金と保証
- 個人口座は凍結され、法人口座もネットバンキング権限・代表印の承継が課題になります。経営者保証債務は相続の対象であり、3か月以内の相続放棄(民法915条)は株式の承継も失わせるため、事業承継との両立が問題になります。
生前対策
- ①後継者への株式集中の遺言(遺留分対策併用)②計画的な生前贈与・譲渡③売渡請求条項の逆用リスク確認④取締役2名以上体制⑤経営者保険⑥緊急連絡体制。これらの整備が事業継続の生命線です。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-06-19)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。